今回も肉体改造のピラミッド栄養編から抜粋していきます。
サプリメントを摂る目的
ここは前回のパフォーマンス向上のサプリでも述べていますので、そちらをご覧ください。
また今回紹介するサプリは全てレベルAのサプリメントになります。
レベルに関しても、上のURLより確認して下さい。
マルチビタミン(レベルA)
普段の食事でバラエティ豊かな食べ物選びをして、野菜や果物を積極的に摂っていれば大きな心配はないはずですが、マルチビタミンは微量栄養素の不足が起きないようにするための「安全策」として使えます。
特に減量中には食事量が減るので、食事から摂れるビタミン・ミネラルは自然と減りがちになります。
複数の人気のダイエット法でも、微量栄養素の不足が確認されたとする研究もあります。
また、マルチビタミンを長期にわたって摂ることに目立った害はないようで、小さいながらも健康に良い影響を期待できるかもしれないとする研究もあります。
ただ、マルチビタミンも製品によって成分の違いがあるので注意が必要です。
特定の栄養素が1日の所要量の何十倍も含まれているような場合は、これを毎日1錠というようなペースで摂ると、過剰摂取の心配も出てきます。
出来るだけバランスの良い食事を心がけることで、必要な栄養の大部分を普段の食事から摂る事ができるはずです。
そこに加えて、成分の偏りの少ないマルチビタミンを1日1錠摂れば微量栄養素の不足は防げるはずです。
また特定のニーズに合わせた製品を選ぶのが良い場面もあるかもしれません。
例えば、女性に不足しがちなカルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄といった成分を重視したマルチビタミンも販売されています。
減量中には、高品質で過剰摂取の心配のないマルチビタミンを選び、1日1錠を目安に摂るのは良い安全策になるはずです。
増量中にはマルチビタミンの必要性は大きく下がりますが、特定の食品に偏った食生活になっていたり、野菜や果物を十分に摂れていないと感じる場合には、マルチビタミンを摂ってみても良いかもしれません。
ただし、マルチビタミンを摂っていれば、普段の食事は気にしなくて構わないというわけではありません。
食生活に偏りがある場合には、マルチビタミンを摂るよりもバランスのいい食べ物選びを考える方がベターな対策です。
EPA & DHA (レベルA)
食べ物から摂る脂質には種類があり、ヒトの体内で合成できないものは必須脂肪酸と呼ばれます。
その中でもエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)という種類の脂質には、健康に良い効果が期待できることが報告されています。
青魚に多く含まれるとして、一時流行した脂肪酸と言うと、ピンとくる方も居るかも知れません。
EPAとDHAは、フレッシュオイルと呼ばれるサプリメントから摂ることができます。フレッシュオイルに関しては多くの研究が行われており、
・うつ病の症状緩和
・心疾患による死亡リスクの低減
・血圧の低下
・お腹周りのサイズダウン
などの効果が報告されています。
筋力や筋量の向上に効果があるかは、明確な結論が出ているわけではないので過度な期待は禁物ですが、プラスの効果がある可能性は十分ありますし、マイナスになることはありません。
少なくとも、血圧を下げる、コレステロール値を改善する、気分を向上させる、心臓発作のリスクを下げると言った効果は期待できます。
多くの健康効果が期待できるEPAとDHAですが、1日1〜2g以上を摂る必要はありません。
EPAとDHAには体の炎症を抑える作用があり、多く摂り過ぎると炎症を抑える作用が強く働き過ぎて、筋肉の適応に悪影響となる可能性も考えられます。
「良いものだからたくさん摂りたい」という誘惑に負けないようにしましょう。
サプリメント製品に含まれるEPAとDHAの量はパッケージの表記を確認するようにしてください。
次に、EPAとDHAの含有量を足して、実際にどの程度の量を摂ればいいのか計算するようにしてください。
例:カプセル1個あたりEPAとDHA合計で200mg含まれているとすれば、5個で1gという計算になります。(1000mg=1g)
ビタミンD(レベルA)
ビタミンDは脂溶性のビタミンです。ビタミンDには種類があり、一般的にサプリメントとして販売されているのはビタミンD3と呼ばれます。
ビタミンD3は日光に当たると体内で作られますが、現代では日光を十分に浴びない生活が一般的になり、ビタミンDを経口摂取することの重要性が高まっています。
ビタミンDの不足が深刻化すると、骨粗鬆症を招きます。さらに、がん、高血圧、自己免疫疾患のリスクを高める可能性があります。
健康維持に加えて運動パフォーマンスのためにもビタミンDについて考えてみましょう。
「ビタミンDは食べ物からも摂ることができます。脂質の多い魚にはビタミンDが多く含まれています。
また、乳製品、シリアル、オレンジジュースなどには、ビタミンDを添加した製品もあります。
他には、牛肉、豚肉、卵にも少量のビタミンDが含まれています。」
ビタミンDをどの程度摂れているかは、血液検査で調べることができます。
「血清25(OH)D」という指標に75nmol/L(もしくは30ng/ml)という基準値が定められており、これを下回るとビタミンD不足とされます。
実際のところ、ビタミンD不足は世界中で驚くほど一般に広まっています。
暑い気候の地域に住んでいる人や、曇りがちな気候の地域に住む人にビタミンD不足が目立って多いようです。
これには強い日光を避けて屋内で過ごす時間が長かったり、屋外に出てもあまり日光に当たらないことが影響していると考えられます。
ビタミンD不足をに関する知見をざっとまとめると、ビタミンD不足を正すと、まず免疫機能が改善したり、体調不良が起きにくくなったりする効果が期待できるようです。
ただ、ビタミンDを摂ることでトレーニングのパフォーマンスにプラスの効果があるかは明確な答えが出ていません。
ビタミンDはサプリメントから摂るのではなく、日光を浴びる時間を増やすという方法もあります。
ただ、残念なことに窓を通して日光に当たってもビタミンDは得られません。
また、地域の気候にもよりますが、夏と冬では日光から得られるビタミンDの量が変わると考えられます。
現時点でビタミンDをサプリメントから摂取する場合は、血液検査で基準値を下回った場合のみにした方が良いでしょう。
一旦ビタミンD不足が改善されれば、それ以上摂ることで健康に良い効果があるとする科学的知見はありません。
摂り過ぎることで、悪影響が出る可能性も否定できないので、「摂れば摂っただけ良い」と考えないようにしましょう。
まとめ
今回は健康増進のサプリメントについてやってきました。しかし、何回も言うようですが、特定のサプリメントを摂ったからと言って、摂れば摂るだけ良くなるものではありません。
基本は食生活の改善になります。その中でどうしても、金銭的にも、時間的にも摂るのが難しい栄養素に関しては、サプリメントで補うのが正しい向き合い方になります。
あくまでも栄養補助食品であることを忘れずに、頼り過ぎず、がんばり過ぎずでやっていきましょう。
皆様のお役に立てれば嬉しいです(*^^*)
最後までご覧いただきありがとうございました☆
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